ジェイミー18歳
…尊い個性を愛するために
透き通る青い瞳のジェイミー少年と過ごした2年間を記念して贈る、一流音楽家による心をこめた大人のコンサートと茶話会
主催：ジェイミーのコンサート事務局
後援：川崎市教育委員会／音楽のまち・かわさき推進協議会
…ジェイミーのコンサート開催によせて
私はロンドンの下宿先で、尊く強烈な個性を持つ自閉症の少年ジェイミーと2年間、一緒に生活をしました。言葉を用いず視線も合わせないジェイミーですが、家族の構造を熟知し母親を特別な存在として認識し、母親ジャニスの精神状態を鏡のように映しかえしていました。ベビーシッター制度のない日本では、夜に行なわれる音楽会には出掛けにくい状況の方が多いに違いありません。そこで、尊い個性の子供たちとの生活を極められているお母様方を中心に、密度の濃い第一級の演奏を就学時間内に開催したいと考えました。おしゃれなひとときを演出できれば、と思っております。
小川典子
日本の皆様へ
私はNORIKOと20年来の友人です。同じ家で過ごした7年間、彼女はどんな時にも私の子供たちを支えてくれました。息子のジェイミーは現在16歳。美しく、優しい心を持った子ですが、愛らしいばかりとも言えません。彼は重度の自閉症児でイライラすることが多いのです。だからこそ、多くの問題に加え精神的打撃を克服しなければならない、私に似た状況にいるお母様方の気持ちが良くわかります。厳しい事実に直面したとき、親もまた多くのサポートを必要としているのです。NORIKOはこのことを良く理解してくれました。ジェイミーが寝つかない夜、私の気がすむまで、一緒に時間を過ごしてくれたものでした。NORIKOはそのなかで、たとえ難しい子供であるジェイミーでも、母親と強い信頼関係を築いた様子を見ていました。心がリラックスし、かつ強さを持っていることが、ジェイミーのような子供との対応には必要です。第一級の美しい音楽を聴き楽しまれ、心を和ませることが、気力の復活の大きな助けになることでしょう。…この試みが実を結び、お母様方に音楽の贈り物とケアをお届けできることを、私は確信しています。ジェイミーが幼少の頃、私がNORIKOから多くのサポートを受けたように。
名誉パトロン ジャニス・バラード=メザー
ジェイミーのお母さん、ジャニスから、日本の皆さんに向けての手紙